チキンととりにく |
名有り |
コータローは縁側を見上げていた。彼の目標は、いつか、縁側にあがることである。彼の父も、母も、縁側に上がっていった。そして、戻ってきていない。彼の夢は、両親との再会である。その実現のため、今日も彼は、己を磨き、作戦を練っている。 「俺はチキンだ。だが、ただのチキンじゃない。成長するチキンだ。これはチキンがキッチンに抵抗する成長物語(サクセスストーリー)だぜ。」 これが彼の口癖である。 「俺は、俺が唐揚げになる瞬間まで、成長し続ける。」 これもまた、彼の口癖である。 彼は、二歩歩いては、所信表明する。これは、彼自身が目標を忘れないためであり、同志を激励するためでもある。 しかし、よく鳴く雄鶏である彼は、この所信表明の繰り返しのために、人一倍早く、唐揚げとして食卓に上ることとなった。 |
2014/09/15 (月) 00:23 公開 |
■ 作者<.Y0pPadz> からのメッセージ 三題噺(成長、縁側、唐揚げ) 三題噺です。習作以下かもしれない。一度、10000字くらいで習作を書いてから、三題噺に戻ったほうがいいのかな。 |
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感想・批評 |
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1: <Qxmvu3Ry> 2014/09/18 (木) 00:11 |
やはり最後のオチまで、にわとりとは思わせない。それか、読者がにわとりとわかっても、コータローがから揚げになる運命を知らず、滑稽に振る舞う。みたいな、話の持っていき方が大事じゃないでしょうか。
きついこと言うと。
ラストの二行だけが、オチと前フリの関係になって、他が蛇足になっています。