豚もおだてりゃ木に登る。
本当にそうだと思っていました。
俺が、放浪の旅をしている時に豚舎でお世話になっていて、豚舎の持ち主にそれを聞いてみました。
豚舎の人が言うには、「豚はいつもご機嫌だから、おだてても木に登ることはないよ」とのことでした。
さらに「おだてて、気に登る動物は人類ぐらい。ただ、野生の豚は知らんけどね」だとも。
つまりは、家畜はいつも餌もあって、他の動物から狙われることもないので、平等主義だということです。
野生の豚は、もしかしたら、おだてれば木に登るのかもしれませんが。
おだてて木に登るのは、バー編です。
そもそも、木に登る行為自体が類人猿でもない限り逃走です。
猫も野生猫は木のあるようなところにはあまりいませんし、登りません。
イエネコでしょう、木に登るのは。
ただ、あれも本能と言うより遊びです。
人類で木に登るのも林業の方でなければ、子供です。
それもある種の強さ自慢です。
つまりはバー編はおだてりゃ、強さ自慢で木に登ります。
豚は利口な動物。
それと比較して人類はどうでしょうか？
おろかな動物です。
なわばり争いは動物園の猿以下です。
猿はボスは絶対的権力を持ちます。
猿に派閥がありますか？ないでしょ。
人類はボスがいても、その下で派閥があります。
ボスも肉体的な強さでなりません。
近代になって知識でボスが決まるようになりましたが、本当に知識がある人間は裏に回って、ボスを木に登らせて、自分は下から棒でつつきます。
バー編はおだてられて木に登っているだけです。
気分はご機嫌でなくて、なにかときっと戦っているのでしょう。
なにと戦っているかは知らないです。
俺は、いつもご機嫌な豚になりたい。

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