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志摩市の萌えキャラについて
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周知の通り、三重県志摩市の海女のキャラが市民からの反対の声を受けて、公認を取り消された。「女性を蔑視するデザイン」というのが反対派の主張だそうである。

しかし、豊満な胸、つややかな髪、くびれたウエストなどは、女性が理想とするものである。要するに、このキャラは、女性の理想を反映しているキャラなのである。ぴっちりした胸やはだけた裾が問題だと言うかもしれない。現実は違う、と。しかし、キャラ化とは、理想化を伴うものであり、実際の海女とはかけ離れていることは当然である。なぜ、美人で性的に魅力的な海女のキャラはダメなのか?

それは、ひとえに性労働者を連想させるから不愉快、ということだと思う。海女の抗議の核にある主張は、「私たちは断じて性労働者ではない」というものではないだろうか。

つまりは性労働者に見えなくもない表象が海女の怒りを買ったのだ。確かに海女というよりは、海女のコスプレをしている性労働者といった風情がある。要するに表情にしても、ポーズにしても性的快楽を連想させる絵なのである。

さて、おそらくはそうした要素こそが海女を含む女性の怒りのトリガーとなったのであろうが、そこには反対派の労働観が伏流しているように感じられる。つまり、労働とは厳しいもので、快楽とは無縁である、というものだ(女性性に由来する美的・性的快楽という要素は海女としての労働にとって完全に不必要である)。実際、海女の仕事は厳しいものだろう。

つまり、志摩市のキャラは、快楽の要素がありすぎて、それが海女の労働観に受け入れられなかったように見えるのである。しかし、繰り返しになるがキャラ化では現実面は捨象されるものであり、また快楽こそがキャラを流通させる重要な要素なので、あのようなデザインは、キャラ化の必然的帰結ではないだろうか。
2015/12/06 (日) 20:50 公開
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感想・批評
作者さんが同じなら。過去に読んだのより、素直に書かれている印象を持ちました。
正直に言えば、内容に感銘だとかはありません。が、いい感じと思います。
難しく、こねくりまわしていないのが良です。
1:<4zAUif7R>
2015/12/14 (月) 22:53

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